2019 年 2 月 のアーカイブ

螺鈿文字入り硯箱

2019 年 2 月 5 日 火曜日
寸法  縦 28㎝  横 20㎝  高さ 6㎝

時代  江戸時代初期

状態  硯を嵌め込んである板に割れ有り

 

 

箱表の隷書の文字も蓋裏の草書の文字も,品格が有り
徳を讃える文言に相応しい螺鈿の硯箱と思います。

箱表の隷書の読み
麗しきこの石は 君子の側にあるのが相応しい
ただの愛玩物ではない。これは持つ人の徳を観る
様なものだ。

蓋裏の草書の読み
歴史に残るほど人として守るべき大きな節義を全
うした.
硯箱の図案を起案し、唐草と龍を細工して治める

江戸初期の儒者伊藤仁斎の「童子問」をたまたま
読んでおりまして,伊藤仁斎について色々調べましたら、
親戚,姻戚に光悦、光琳、乾山を始め当時の一流の
文化人、公家との交際が盛であったようです。
この「童子問」は晩年10年ぐらいをかけて最重要作を
著しております。
伊藤仁斎で有れば、大業を終えて記念として図案を
考えてこのような硯箱を制作依頼しても可笑しくは無い
と考えたいです。
このように大それた考えを披瀝しましたことをお許し
下さい。

この考えの根拠は、光悦作の経箱の唐草文様に似ている
点と、論語を深く愛し、研究した仁斎が、孔子の国中国
に尊敬の念を込めて、このような素晴らしい龍文を考え
たのではないかと想像します.

 

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