タナグラ人形

鏡を見る女性像

        高さ  40㎝
  
  時代  紀元前4世紀後半

  場所  ギリシャ ボイオーティア地方のタナグラ
  
  素材  テラコッタ彫刻

  状態  補修あり

 

 

タナグラ人形は古代ギリシャのボイオーティア地方のタナグラで
作られましたテラコッタ彩色の小彫像をいいます。
様々な優美な姿態の婦人像はじめ、神々、騎士、楽人、職人、農夫
などが制作されたようです。
その多くは、墓地の副葬品、神殿への奉納品とされますが、室内の
置物、死者の生前の愛好品とされていた場合も少なくないようでした。

古代ギリシャのタナグラ人形、19世紀に発掘され、その優美さに
人気殺到し、盗掘が横行されました。
大量に出土した古代の副葬品、文献に残らなかった古代ギリシャの女性や

子供たちの日常を伝えるものとしても貴重です。

この鏡を見る優美な顔立ちの乙女は、廂の変わった帽子を被り、鏡を
見て、「似合っているかしら」と顔を左右に向けて見入っている様子
で大変面白い題材とおもいます。
袖なしの衣服はドレープが効いて、その立ち姿を一層優雅に見せて
おります。

 

 

 

 

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