丹波火もらい

                                          花    金枝梅 かわら撫子
                      花器   丹波火もらい
          

 

          路傍に金枝梅が雨に打たれてきれいに咲き誇っております。

          挿すには丁度頃合の花の蕾をつんでも、店に着いたときには
          もう満開になっております。
          咲くのも早いけど、散るのも早い花ですが、次から次へと明るい
          黄色の花を開花させて梅雨の鬱陶しさを、跳ね除けてくれます。
          

          今でこそ栓をひねれば、ぱっと火がついて湯を沸かしたり、
          料理を煮炊き出来ますが、明治位まではこの火もらいの容器
          は大変大事な道具だったとおもいます。
          大事に保存した埋火の火種を、この容器に入れて、竈に火を
          つけたのでしょう。
          想像するだけでも毎日の労力がしのばれます。

          よくよく使われたのでしょう。口の周り、持つ部分は釉薬が剥げて
          しまっております。

          この容器は今では花活けや、香立てにして楽しんでも宜しい
          かと思います

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