桐の実と花芽

                花  桐の実と花芽
                    白玉椿
 
                花器 黒信楽大壷

 

         桐の花は4月~5月に掛けて薄紫の房状の綺麗な
        花をつけますが、木の上部に花をつけますので、
        桐の花を活けたいなーと思いましても、採取する
        ことが出来ませんでした。
        暫くぶりに銀座の ”野の花 司”に参りましたら
        桐の実が目に付きましたので買い求め、黒信楽の
        大壷に活けて見ました。
        真ん中の焦げ茶色のが実で、左右の房状のが来年
        咲く花芽です。

        桐といいますと、主人鶴岡隆司の存命中は日曜日
        の午後暇なとき、花札を取り出し座布団の上に白
        い布をしいて、六百件をして楽しみました。
        こんなときは、男女も夫婦も有りませんで、闘争心
        丸出しにして、点数を数えながら、場と手持ちを  
        見比べながら、あるいは相手の思惑をこちらも考え
        ながらと、なかなかの頭脳体操でした。
        大体20回ぐらい勝負して、負けた方が飲み屋の
        飲み代を支払うというほほえましい遊びでした。
        今は懐かしく想い出されます。

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