酒器展 その5

 

                                酒 器 展

    25年7月11日(金)~7月21日(月)

                   11時~18時

       骨董の店 甲斐 にて

鶏龍山絵刷毛目人参葉文徳利

  寸法 高さ 14,5㎝  胴径 11㎝      口径 4,7㎝
      時代 15C~16C
      状態 口半分蒔絵直し(青海波文)
                  釉剥けを共直ししております。
      容量 1合8勺

満身創痍の絵刷毛目人参葉文徳利ですが、
まず、寸法の良さ、鉄絵の力強さ、腰の膨らみ
容量も一人酒で充分楽しめる、誠に得がたい
徳利です。

斑唐津筒盃

寸法 口径 6.7㎝ 高さ 5.7㎝
      時代 桃山時代
     状態 口辺に1か所小さな金繕い有り
                 伝世品
                  岸嶽帆柱窯、

実に堂々とした造形です。
斑釉が厚く掛っておりますので、皆さんがお好きな、
青、あるいは紫がかった色合いは余り出ておりません。
然し、口辺全体の釉の薄い部分は綺麗な青色を呈して
おります。
胴を少しくぼめているのと、2か所の指跡が、景色を
成しております。
伝世品の凄みが有りますが、その柔らかな口あたりは
何とも形状しがたいです。

古染付隅入り四方蓮池文向付け 5客の内1客

    寸法 径 17.5  高さ 3,5㎝  高台径 9㎝
  時代 明末期
  状態 無疵、それぞれ絵が少しずつ違いあり
     虫食いあり(これは疵の内に入りません)
     
     京都書院刊「古染付 資料編」325に
     同手が掲載

見込み文様の蓮池文は5枚共、蓮に亀文、水草文は
共通しておりますが、池の中の様子が、少しずつ
違っております。
古染付向付け類の軽やかな楽しさには、欠けますが、
真の夏料理の器にはぴったしではないかとおもいます。

 

 

根来8角盆

    寸法 径 35.7㎝ 高さ 3.5㎝  内の高さ 1,5㎝
  時代 室町時代
  状態 外側、縁の高さ半分に補強の加漆あり
     高さ0.8㎝の4足有り

 

縁の高さは、極めて低く、品のある8角盆です。
普通の盆というより、仏前に供物を乗せる為の
盆ではなかったのでしょうか。
8角の盆は非常に数少ないですが、この盆を
見ておりますと角が多いだけに、亀裂が入り易い
からなのではないでしょうか。麻布も確り貼って
ありますがそれでも状態に書いた通り、補強の
加漆があります。
朱の色も明るく、中の黒漆の出方も極々自然で、
心素直になれます盆です。
確りした4足が付いておりますが、高さを感じません。