2023 年 11 月 のアーカイブ

古伊賀花入れ

2023 年 11 月 30 日 木曜日

寸法  高さ 37.5㎝  口径 8㎝×11.2㎝

時代  桃山時代

状態  無疵

 

この10月26日から世田谷区上野毛の五島美術館で
開催されております 「古伊賀 破格のやきもの」展
はすでに観に行かれた方も多いのではないでしょうか。
私も観に行きまして、まずその大胆な造形力に目が留
まります。
「破れ袋」は破格のやきものと思いますが、他の花入れ
水差しその他にあっても、例えば同じような造形でありな
がらも、ビードロ、焦げ、赤く焼けた肌、深く削った刻文
などで、一つ一つの作品が、それぞれ豊かな表情を示し、
まさに天与の作品ではないかと思わされます。

こにあげました伊賀花入れは、裾広がりの四方の上に
壺を乗せたような造形ですが、上の方は伊賀の白い土
の様子がわかる清浄な薄緑色を保ち、下との付け根は
それはそれは美しいビードロがたっぷりとかかっております。
下の部分には両耳が付き、焦げあり、深い刻文が施され、
四隅は赤味が指して、伊賀焼の面目躍如ということで
しょうか。

古い元箱には、「伊賀?花入」朱印 横には「古伊賀
花生け」朱印が押されております。
外箱蓋裏には「伊賀耳付き 花入 鵬雲斎花押 が
書かれております。

私も拙いですが花を生けましても、花入れが私の花を
引き立ててくれます。

 

 

価格その他のお問い合わせは下記にお願い申し上げます。
03-6228-7540
090-1509-5565
kimiko@kottounomise-kai.jp

 

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古高取片身替り沓茶碗

2023 年 11 月 25 日 土曜日

寸法  口径 12.5㎝  高さ 7.4㎝

時代  桃山時代

状態  無疵
 
銘   「常の心」  裏千家大宗匠 千 玄宗 花押 

 

 

古高取のこの手の茶碗は、今は湖底に沈んでしまいました
内ヶ磯窯で焼かれた作品ですが、それまでは唐津茶碗として
通っておりました。
1950 年代内ヶ磯窯の古窯跡がダム建設のため、湖底に
沈んでしまうので、発掘調査をしたところ、この手の陶片が
出て来て、初めて、古高取に塗り替わりました。

内ヶ磯窯は、黒田長政が朝鮮出兵の際、連れ帰った
八山に築かせた窯の一つで、豪放で大胆な造形は、
織部の影響の色濃く出た窯のようにおもいます。

この様な造形力溢れ、モダーンな碗に、大宗匠千玄室先生は
「常の心」と命名なされました。
私はここに大宗匠の長年の修行を観る思いでございます。

 

 

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織部徳利に唐津筒盃2点

2023 年 11 月 19 日 日曜日

お知らせで申し上げました、
桃山陶への誘い 展
に出品の作品でございます。

織部徳利
寸法  高さ 16.5㎝㎝ 口径 4.5㎝㎝
時代  桃山時代
状態  発掘品にて、釉薬が薄くなっているのと
窯割れがありますが、水は漏りません。

織部の草花文の徳利は時々見かけますが、ここに掲載しました
下膨れのタイプの徳利はめったに見ることはありません。

10年ほど以前でしょうか。ロンドンギャラリーの酒器展の時、観
せていただきました同手の徳利は、さすがに緑釉も美しく、堂々
とした姿で、深く心に残っておりました。

状態にも書きましたように、発掘品にて、緑釉も上釉も飛んで
しまって薄くなっておりますが、そこに描かれた、烏瓜と2匹の
蜂の姿は生き生きとしております。

 

 

絵唐津筒盃
寸法  口径 5.5㎝  高さ 7.5㎝
時代  桃山時代
状態  無疵   仕覆 丹波布

胴が丸く、口作りが四角になっておりますので本来は、
小向うの離れですが、前の持ち主は牙蓋をつけて茶入れに
仕立ててあります。
しかし、口径、高さからして、酒器として絶品の大きさと
飲みやすさです。

交差した草文を2方に伸び伸びと描き、4方を覆っております。

 

 

皮鯨筒盃
寸法  口径 6.8㎝  高さ 6.3㎝
時代  桃山時代
状態  無疵なれど、伝世の擦れ傷多し。
銘   口紅千代子

皮鯨の碗、盃を多く産出した唐津岸嶽系名窯
飯銅甕窯の伝世品とおもいます。
その上薬の下には、無数の鉄粉が噴き出て、ゆっくり
時間をかけて焼かれたことが、伺えます。
口辺の鉄釉は濃く、薄く、太く、細く自在に描かれ、
口辺を保護しております。
この様に、よく焼かれ、口辺を鉄釉で濃く、保護して
いるので、欠け一つもなく、今日まで愛用されてきたものと
おもいます。
こんな小さな中にも凄みを感じさせてくれるのですね。

又銘がチャーミングですね.
この銘をつけた殿方は、愛しい千代子さんと接吻するような
面持ちでお酒を楽しんでいたのかと想像するだけでも
楽しくなります盃です。

 

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090-1509-5565
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黄瀬戸菖蒲文輪花鉢

2023 年 11 月 14 日 火曜日

お知らせで申し上げました、
桃山陶への誘い 展
に出品の作品でございます。

 

黄瀬戸菖蒲文輪花鉢

 寸法  口径 22,3㎝  高さ 6.3㎝

 時代  桃山時代

 状態  ニュウの繕いと縁の金繕い有り

 

 

 

まるで水際の3方に菖蒲が生えているように菖蒲文が
立ち上がる様に描かれ、輪花にした鍔縁には2方に花唐草
を配し、タンパンと鉄で彩っております。
この手の輪花鉢の特徴を良く示しております。
滑らかな油揚げ手の肌に、タンパンが美しく映えております。
裏面の肌に1か所抜けタンパンが出ております。

高台は広く低く、高台内に焦げがみえます。

持ち主のこの鉢に対する愛情が見えるようです。
仕覆の仕立ても箱の仕立ても気持ちの良い仕立です。

使用中の粗相でしょうか。ニューと縁の金直しが、少しばかり
残念でございます。

 

 

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桃山陶への誘い 

2023 年 11 月 13 日 月曜日

 

   桃山陶への誘い 

  会期  12月8日(金)~ 12月16日(土)

  時間  11時~18時

  会場  骨董の店 甲斐 にて

          御 挨 拶

 皆様 ご機嫌麗しくお過ごしのこととお慶び申しあげます。

 いつも温かいご支援を賜りまして有難う存じあ上げます。

この度は 「桃山陶への誘い」展 をご案内申し上げます。

普段、図録や展覧会等でしか観ることの出来ませんでした、絵志野山文大平鉢に出会いました

時は、その大胆な構図もさることながら、何の氣負いもなく屹立します山並みの美しさ、重厚

さに、殊の外の感銘を受けました。

しかもその逸品が私の掌中に収まるというではありませんか。奇跡と幸運に感謝するしかあり

ません。

それで、この絵志野山文大平鉢を核に、桃山陶だけで、展覧会を催行しようと大それた思いを

抱きました。

骨董の店 甲斐 の得意とします酒器類も取り揃えました。

点数は少ないですが、桃山陶の美濃、唐津、伊賀、上野、高取等の作品をご高覧下さいまして、

お買い上げ下さいますと何よりの喜びで御座います。

皆様お誘いあわせの上お出かけくださいませ。

お待ちもうしあげます。

令和5年11月 吉日

葛藤の店 甲斐  小野公子 拝

 

追々、HP上に出展作品の詳細をご案内申し上げます。

お気軽に価格等お尋ねくださいませ。