2025 年 4 月 のアーカイブ

木瓜形七宝引手

2025 年 4 月 11 日 金曜日

寸法  長径 10㎝ 短径 8㎝ 高さ 1㎝

時代  桃山時代~江戸初期

状態  経年使用による鍍金の剝落

 

桃山七宝には、引手の他、釘隠し、水滴、その他小
品が多いようにおもいます。
引手(特に襖の引手が一番)多いようにおもいますが、
七宝の引手になりますと、数少なくなるようです。

ここに挙げました、引手は、倹飩様式の引手に取り付けられた
もので、真ん中に摘みが付いております。

葵の葉を文様化したものでしょうか。その色は深々とした
濃い緑色を呈しております。
長年の使用による手擦れで。輪郭線の鍍金は摩耗して、金の
輝きを失っていますが。中側の鍍金の状態はまだ良好です。
濃い緑に金の輝き、さぞや、絢爛だったこととおもいます。

大事な物を入れる倹飩様式の箱に取り付けられたものと想像
します。
今でも立派に取り付けて、使用にたえます。

 

 

 

価格その他のお問い合わせは下記にお願い申し上げます。
03-6228-7540
090-1509-5565
kimiko@kottounomise-kai.jp

詳細を表示

李朝染付秋草文筆頭

2025 年 4 月 8 日 火曜日

       45周年記念

             展優美なる骨董

出展作品

寸法  高さ 13.5㎝  口径 9㎝  台径 9.3㎝

時代  18世紀前半

状態  無疵

 

 

李朝陶磁大好きな方に取りまして、染付秋草文は羨望の文様です。

真っ白な美しい肌に、淡い染付で、蘭、嫁菜、菖蒲(でしょうか)
文が3方に繊細な筆法で描かれております。

伝世の汚れや擦れ傷はありましても、それを凌ぐ
肌の白さ、淡い染付の秋草は簡素で静謐さを保っております。

仕覆裂も人物文の大変珍しい裂で、余程見識高い方が、
愛用なさっていたものとおもわれます。

日がな1日観ても観飽きぬほどの魅力ある秋草文筆頭です。

 

価格その他のお問い合わせは下記にお願い申し上げます。
03-6228-7540
090-1509-5565
kimiko@kottounomise-kai.jp

詳細を表示

頭塔 浮彫如来及両脇侍2侍者拓本 

2025 年 4 月 2 日 水曜日

   寸法      拓本 縦 79.1㎝  横 95㎝
    全体 縦 139.5㎝  横 102.4㎝

 時代 大正11年

 状態 経年の焼けぐらいですこぶる良き状態

 書き付け 頭塔南ノ下
      大正5年6月25日雨中

 

大変大きな拓本です。
ほぼ原寸大で石仏を拓本にしておりますのは、大変な
技術が要ったと想像します。
嬉しいことにその置かれています石仏の場所と拓本を
取った日付けが書かれていますことです。

頭塔は奈良博からでも歩いて行けるほどの所にある、
奈良時代の石仏群です。

奈良時代、藤原広嗣のたたりで死んだ僧玄昉の頭を
埋めたとの伝説のため、頭塔と呼ばれていますが、
正しくは、東大寺の僧実忠が国家安泰を祈って築いた
土塔の跡といわれています。 方形の封土を3段に築き、
その4面に石仏を配列したもので、現在浮き彫りの
石仏が13個あり、奈良時代の数少ない石仏群として有名
です。

私がこの拓本を求めた時(24,5年前でしょうか)、
頭塔に行き、この拓本の石仏にあった時の感激は今でも
忘れられません。
今の様に整備される前でしたので、訪れる人も稀で、
自然の状態でしたので、石仏一つ一つが生きて、輝いて
おりました。四方の石仏群を見飽きることもなく、
日がな一日を過ごしたものです。

今の様に整備して、コンクリートで固めてしまったら、
奈良朝のあの優しい笑みの仏様もがんじがらめの表情に
なってしまっておりますのは誠に残念です。

 

価格その他のお問い合わせは下記にお願い申し上げます。
03-6228-7540
090-1509-5565
kimiko@kottounomise-kai.jp

 

詳細を表示